深く考える 豊かにひらく「強い個」の働く意識をつくる人財教育
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ほんとうに豊かな発想は、
豊かにものごとをつかむところで起こる。

ほんとうに深いモチベーションは、
深い思索から湧く。

ほんとうに強い仕事・キャリアは、
強い内省が支える。


『コンセプチュアル思考の教室』
みなさんがほんとうは大事だと感じながら、でも、
日ごろの多忙な仕事生活で置き去りにしている
「じっくりと本質を考える力」を養うサイトです。

 

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講義2.2.4【演習】名言を咀嚼して図化する

August 18, 2018

 

一般的に、情報をビジュアル化するというと、データ(数値情報)を図にする――例えば、企業の経営指標となる諸数値をインパクトのある形でグラフ化して見せる――ことであったり、ある企業のビジネスモデルはこのような形であると、サービスやお金の流れをフロー図にして見せることだったりします。

 

 

 

そうした図よりも、もっと、概念・本質の表現化に迫っていくのが「コンセプチュアル思考」のモデル化です。

 

例えば、次の言葉を図化してみましょう―――?

 

「私たちは仕事によって、望むものを手に入れるのではなく、

仕事をしていくなかで、何を望むべきかを学んでいく」。

 

 ───ジョシュア・ハルバースタム 『仕事と幸福そして人生について』

 

 

こうした含蓄のある名言を図に表わす演習が「コンセプチュアル思考」的な訓練です。これをお読みのあなたも、いったんここで画面から目を離し、自分ならこの言葉をどう図化するかをやってみてください。

・・・・・・

 

もちろんこの問いに唯一の正解はありません。第一に、この言葉をどう、そしてどんな深さで咀嚼するか。第二に、咀嚼したものをどう図に描くか。「コンセプチュアル思考」のモデル化の演習でもかなり難度の高いものになります。

 

では、私が描いた図を下に紹介します。
 

 

 

◆働くことの先にある目的は何か?

ハルバースタムは、米・コロンビア大学で哲学の教鞭を執る人物だけあって、彼から発せられたこの言葉は実に味わい深い表現です。

 

2つの仕事観を並べて描きました。1つめの仕事観Xは、「望むものを手に入れる」ことを目的にする考え方です。洋服、バッグ、腕時計、料理、家、クルマ、レジャー、ステータス、成功者の雰囲気、私たちはいろいろなものが欲しい。より多く、より高級なものを望むには、より多くのお金がいる。そのため仕事観Xは必然的にお金を多く得たいという欲望と直接結びついています。そして「働くこと」は手段として置かれる。

 

2つめの仕事観Yは、「何を望むかを学んでいく」ことが目的です。このとき、学んでいくプロセスはまさに「働くこと」そのものに内在しているので、「働くこと」は手段ともなり目的ともなります。そのプロセスに自己を投入することがおもしろいし、やりがいもある。で、気がつくと、お金がもらえていた。それが仕事観Yの特徴です。

 

仕事観Xと仕事観Yとを立て分けて、どちらがよいわるいとか、浅い深いとかいう問題ではありません。人はどちらの考え方も持っています。ただ個人によってその比率が違うだけです。また、同じ個人の中でも人生の局面によって比率が変わってくるものです。

 

◆キャリアという作品を彫り出す

ハルバースタムは、仕事をしていくなかで何を望むべきかを“学んでいく”と表現しましたが、私はもっと突っ込んで、「働くこと(仕事)とは、何を望むべきかを“彫刻していく”営みである」と表現したいと思います。人間は望むべきものを学ぶだけでは満足せず、それを形にせずにはおられない動物だからです。したがって、日々の大小の仕事は、いわば自分の望むべきものを一刀一刀彫っていく作業ともいえます。最初は自分でも何を彫っているのかはわかりません。でも5年10年と経っていくうちに、じょじょに自分の彫るべきものが見えてきます。

 

ミケランジェロは、石の塊を前に、最初から彫るべきものの姿を完全に頭に描いたわけではありません。一刀一刀を石に入れながら、イメージを探していったわけです。彫ろうとするものを知るには、彫り続けなくてはならない。そして彫りあがってみて、結果的に「あぁ、自分が彫りたかったものはこれだったのか」と確かめることができる。キャリア形成もたぶんそういうことではないでしょうか。

 

その観点で言えば、仕事観Xでいく人は永久に自分の彫刻物をこしらえることはないでしょう。お金を得て、それで交換できるものをたくさん所有した・消費した。それで幸福だったとは言えても、何かを創造して遺したとは言えない人生の使い方だからです(ただし、生きていくという営みは、そうした物質的な所有・消費によって支えられる側面は否定できませんし、そこに喜びがあるのも事実です)。

 

◆コンセプチュアル思考によるモデル図の究極は「マンダラ」

どうだったでしょう、名言を図にする演習。名言の解釈力、そして図化力がおおいに試されます。

 

仏教世界の「マンダラ(曼荼羅)」は、究極の概念的なモデル図です。ブッダの説いた教えを一枚の絵に表わしてしまうという凝縮ぶりです。巧みな隠喩や暗号に満ちています。

 

「Less is more.」───いかに少なく描き、いかに多くを湛えるか。コンセプチュアル思考によるモデル図で肝に銘じたい観点です。

 

 





 

 

 

 

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