コンセプチュアル思考を概観する「イントロダクション」を追加

本サイトに新しいセクション「イントロダクション」を追加しました。 ここにコンセプチュアル思考を概観する記事を6本執筆いたしました。 1□ いまなぜコンセプチュアル思考か 2□ コンセプチュアル思考とは何か 3□ 3つの基盤的思考能力 4□ こんな人のためのコンセプチュアル思考 5□ さまざまな思考ワーク&ツール 6□ コンセプチュアル思考の定義 概観する記事ですので、かなり要約的に書いています。一読しただけでは難しいところもあるかもしれません。その点は、追ってWEB講義のほうでくわしく書いていくことにします。 ちなみに、コンセプチュアル思考を概括するイメージが、6本目の記事で紹介している下の「ハンモックモデル」です。是非ののぞいてみてください。

講義0.3 いまなぜ「コンセプチュアル思考」か?

◆カッツが唱えた「コンセプチュアル・スキル」 経営の分野でコンセプチュアル能力の重要性を唱えた一人に、ロバート・L・カッツがいます。彼は、『ハーバード・ビジネス・レビュー』(1974年9月号)に寄稿した「Skills of an Effective Administrator」のなかで、管理者に求められるスキルとして、 ・「テクニカル・スキル」(方法やプロセスを知り、道具を使いこなす技能) ・「ヒューマン・スキル」(人間を扱う技能) ・「コンセプチュアル・スキル」(事業を全体的に把握する技能) の3つをあげました。そして、管理者を下級(ローワー)・中級(ミドル)・上級(トップ)の3階層に分け、上にいくほどコンセプチュアル・スキルの重要性が高まると指摘しました。 カッツは、コンセプチュアル・スキルがどういったものかについてはそこであまり細かく述べていません。おおむね、事業全体を俯瞰し各部門の関係性や構造を把握する力、ある施策がその後どのような影響を各所に与えるかを推測する力、共通の目的を描き関連部署の意識をそこに集中させる力といったような記述をしています。 そのようなカッツの先駆的な言及を受けて、コンセプチュアル・スキルを思考技術養成の側面から体系化を試みるのが、この『コンセプチュアル思考の教室』の目的でもあります。 ◆ロジカルのみでは独自の答えは出せない ビジネスの世界では、基本的にロジック(論理)主導で物事を動かしていきます。今後もそうでしょう。が、私たちはそれだけでは行き詰まってしまう状況も目にしてきました。経済合理性に基づいて、どの会社もロジカルに商品をつくり、ロ

講義1.3 抽象と具体

◆抽象とはある要素を引き抜き把握すること 抽象という言葉ほど、本来の意味をじゅうぶんに理解されていない言葉もありません。「抽象的である」は、「あいまいでわかりにくい」というような二次的な意味に色が染まってしまい、ネガティブなニュアンスの言葉になった感があります。 本来、抽象の抽は「抜く・引く」という意味です。象は「ものの姿、ありさま」。したがって抽象とは、物事の外観や性質をながめ、そこから何かしらの要素を引き抜くことをいいます。抽象は何か小難しい言葉に聞こえますが、意味的には「抽出」とほぼ同じです。「植物の種からエッセンシャルオイルを抽出する」と言ったときの抽出です。この講義で、抽象と出てきたら抽出と置き換えてもかまいませんし、単に「引き抜く」と考えても大丈夫です。 では、ひとつ抽象化の簡単な問題をやってみましょう。 〈ミニワーク〉  下図の3つのものにある共通性は何でしょう? 私たちはこれらのものをながめ、何か共通する要素を探し出そうとします。…その結果、「三角形」が思い浮かんできます。 このように、個々の物事をながめ、そこから   ①ある要素を引き抜いて   ②その共通の要素で括る。そしてラベルを付ける これが抽象作業です。ちなみに、そのラベル(今回は「三角形」と書きましたが)は、私たちが概念と呼ぶものです。 ◆具体とはそれに備わるものを一つ一つみていくこと では逆に、抽象度を下げていく、すなわち、具体的に物事をみていくとはどういうことでしょうか。それは、多くの物事を一括りにするのをやめて、個別的に、それが備えている要素をていねいにみていこうとすることです。そ

グロービス『知見録』等に寄稿

「コンセプチュアル思考」に関する記事をふだん寄稿しているサイトでも掲載しています。経営大学院グロービス様の情報サイト『知見録』では、とても多くの「いいね!」をいただきました。 ■ GLOBIS 知見録「働くココロに哲分補給」 「成長上手な人」と「成長ベタな人」の差 その他、下記のサイトでも掲載しています。 ■ INSIGHT NOW ! ビジネスの未来を創るシェアメディア ■ 人事を変える集合知コミュニティ『HR-Agora』

講義1.4 「一」対「多」

◆「on=~の上に」ではない!? 私たちは日々、事業の現場で雑多な情報や状況に対処しながら仕事を進めています。そのときに、物事を抽象化してとらえる能力はきわめて重要です。それは目の前の課題を処理する直接的な知識や技術よりも重要かもしれません。なぜなら、物事を個別具体的にとらえるレベルに留まっていると、永遠に個別具体的に処置することに追われるからです。そのことを次の例で押さえてみましょう。 下に並べたのは英単語の問題です。それぞれのカッコ内には前置詞が入ります。1つ1つ答えてください。 ・a fly[       ]the ceiling (天井に止まったハエ) ・a crack[       ]the wall  (壁に入ったひび割れ) ・a village[       ]the border (国境沿いの町) ・a ring[       ]one’s little finger  (小指にはめた指輪) ・a dog[       ]a leash (紐につながれた犬) ……さて、どうでしょう。 正解は、すべて「on」です。ところで、私たちは前置詞「on」を「~の上に」と習ってきました。習ってきたというか、暗記してきました。 そうした暗記的なやり方で英語と接してきた人は、「天井にさかさまに止まった」とか「壁に入った」とか、「国境沿いの」などの言い表しと「on」が直接的に結びつかないので、それぞれの問題にすぐさま「on」が思い浮かばなかったでしょう。そして正解を見た後に、「そうかonだったか」と言って、また1つ1つ丸暗記していくことになります。 これに対し、いま私

講義1.2 「π(パイ)の字思考プロセス」抽象化→概念化→具体化

◆雑多な事象・経験の中から本質を抜き出す=「抽象」 コンセプチュアル思考は、「コンセプチュアル=概念的な」という語が示すとおり、中軸は概念化の思考です。それがどんなものかイメージしていただくために、一つ簡単なワークを紹介しましょう。 コンセプチュアルワーク:「成長とは何か」を考える 〈作業1〉 これまでの仕事経験のなかで、「自分が成長できたな」と思える出来事・エピソードをいくつかあげてみましょう 〈作業2〉 「成長とは何か」「成長についての解釈」を自分なりの言葉で表わすとどうなるでしょう まず、これまで遭遇してきた雑多な出来事を振り返り、自分を成長させてくれた経験を見つめなおす。そしてその経験から本質的なことを引き出して、成長とは何かを短い文言に凝縮する。この作業1→作業2の思考の流れがいわゆる「抽象化」です。ちなみに、どういった回答が出てくるかといえば次のようなものです。 コンセプチュアル思考がつくり出す答えはこのように多分に主観的です。コンセプチュアル思考は、サイエンスが目指すような論理的思考と違い、ある客観的な唯一無二の解を求める思考ではありません。「conceptual」のもとになっている動詞は「conceive」でした。この語は「つかむ・内に取り込む」という意味です。その物事が何であるかを人それぞれにつかんでいくことがコンセプチュアル思考です。ですから主観的でいっこうにかまわないのです。 しかし、そのときに客観を軽視するわけではありません。客観をくぐり抜けたところで表現される主観は、いやおうなしに分厚さや堅固さをもったものになるからです。 ◆思考は具体的

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